中ア 空木岳(2863.7m) 2013年8月3日  カウント:画像読み出し不能

所要時間  4:53 林道終点(登山口)−−5:54 水場−−6:34 マセナギ−−8:12 避難小屋分岐−−8:34 駒石−−8:59 駒峰ヒュッテ−−9:08 空木岳(休憩) 10:37−−11:09 避難小屋−−12:34 マセナギ−−12:57 水場−−13:28 林道終点(登山口)

場所長野県駒ケ根市/木曽郡大桑村
年月日2013年8月3日 日帰り
天候晴後曇
山行種類一般期登山
交通手段マイカー
駐車場林道終点に駐車あり。ただし大人気ルートのため早朝のうちに満杯になり、その後は路側の駐車余地に分散駐車となる
登山道の有無あり
籔の有無無し
危険個所の有無迷い尾根に鎖場あるが使わなくても登り下り可能
山頂の展望大展望
GPSトラックログ
(GPX形式)
無し
コメント池山尾根より日帰り往復。以前は林道1250m地点にゲートがあったが今は開放されて林道終点駐車場までマイカー可。ゲートより先の路面状況は昔より良好。百名山なので登山道は文句なし。1750mの水場はちゃんと出ていた。2540mの避難小屋分岐で森林限界突破、大展望が開ける。山頂直下の急登がきついが巨岩の山頂からは大展望が待っている。下山は避難小屋経由としたがこちらはお花畑が広がる。小屋前の沢は水量豊富。


ルート図。クリックで拡大


旧ゲート。いつの間にか開放されていた 林道終点駐車場
登山口 ショートカットコースに突入
旧小屋分岐 池山分岐。笹に埋もれてほぼ廃道
水場。たぶん冬場以外は出てると思う 遊歩道/登山道分岐。どっちも行きつく先は同じ
巻道のようなルート 尻無。稜線に出ると遊歩道に合流
マセナギ 尻無山分岐
尾根直上より北や南に巻く場面が多い 英語の注意書きはあるが韓国語は無い
新道の鎖場。先行はトレランナー。ガスに突入 梯子の連続
幽霊草 北斜面をトラバース気味に登る。晴れ領域に突入
避難小屋分岐。ここが森林限界 いい「天気だ!
低いハイマツ帯
中ア核心部
八ヶ岳はどうにか雲の上 山頂までもう少し
南ア。まだこの時は見えていた
田切岳と赤椰岳 巨岩の駒石
駒峰ヒュッテ 最後の登りだが傾斜が一番きつい
青空向けて登る! 空木岳山頂
空木岳から見た木曾御嶽 空木岳から見た乗鞍岳
空木岳から見た富士山
空木岳から見た北側の展望
空木岳から見た南側の展望
空木岳から見た西側の展望
空木岳から見た南アルプスの展望
空木岳から見た北アルプスの展望
昼寝してたらガスが出てきて下山開始
チングルマ。お花畑の主役 コイワカガミ
ミヤマキンバイ? シナノキンバイよりかなり小さい アオノツガザクラ
コバイケイソウ。たくさん咲いていた たぶんハクサンチドリ
シナノキンバイ。黄色の花の中では大型 たぶんキバナノコマノツメ
ハクサンフウロ 雪渓その1
雪渓その2 空木岳を振り返る
空木平避難小屋 避難小屋前の沢。秋と違ってちゃんと流れていた
これもハクサンフウロか? ニッコウキスゲ
尾根道に合流 完全にガスの中
ゴゼンタチバナ 旧道西側入口
旧道東側入口 水場
ショートカットコース分岐 この踏跡を行く。10mくらいでまともな道に化ける
ショートカットコース 遊歩道を突っ切ってさらにショートカット。踏跡あり
駐車場到着 駐車場から見た東側。雲が湧いている


 どうも今週末も大気の状態が不安定だ。天気図上から前線は消えたが。太平洋高気圧とオホーツク海高気圧の間に挟まれた状態。先週よりもマシになったがいつ雷雨が来るか分からない。もう20年近く使用したボロのゴアライトでは雨漏りがするので、こんな天気予報では幕営装備で出かける気分にならず、2連ちゃんの日帰りで体力維持を目指すことに。今回は久しぶりに中アとした。日帰り可能でアプローチが楽な空木岳。池山尾根の林道からだったら日帰り可能だ。

 久しぶりなのでロープウェイ用バス乗換用駐車場から先の道で迷ってしまったが、すぐに思い出して正しいルートへ。林道をウネウネと上がりダートへ変わるところのゲートは開いていた。進んでいき標高1215mの登山口を通過してゲート前駐車場に到着したが車が無い。そしてゲートは開いているではないか。最初は先日の韓国パーティーの遭難絡みでゲートが開いているのかと思ったが、一般車通行止めの看板は無かった。それにこの時期にこの天気でこのルートで登山者がいないことは考えにくく、たぶんゲートを通過して良いのだろうと判断、先に進む。ゲートの先は昔はかなり荒れた路面だったが、今はいくぶん良くなっていてそこそこ安心して走れるようになっていた。林道終点の駐車場(標高1370m))はほぼ満杯に近かったが数台のスペースあり。そのうち1か所に突っ込んで仮眠。やはり今は終点まで入っていいことになったようだ。ネットで調べた感じでは今年からOKになったようだ。

 翌朝、早い時刻に駐車場は満杯になって路側駐車が始まる。さすが有名どころ。暗いうちからライトを点けて出発する登山者の姿も多い。私が歩き始めたのは明るくなってからだった。山頂まで4,5時間くらいだろうから5時出発なら充分に日帰りは安全圏内だが、あまり遅いと雷雨のリスクが高まる。一応、天気予報では雷雨が来るのは南ア方面で中アは大丈夫な確率が高いとは思う。

 樹林に入るとまだ薄暗い時間だがライトは不要。やたらと広い遊歩道を進む。この道は南斜面をジグザグに登っていくので距離の無駄があるが傾斜が緩く足にやさしい。2つ目の大きなカーブで細い踏跡を発見、もしかしたら旧道ではないかと考えて入ってみるとどうやらそうらしい。道はやや狭く少しだけ笹が出っ張る個所もあるが最近も歩かれている形跡が濃く、ジグザグではなく無駄のない直線的なルート取りだ。やがて正規の遊歩道に合流、これ以降は遊歩道のジグザグも無くなるので遊歩道を行く。池山経由の旧道はかなり笹が被って半分廃道状態だった。旧池山小屋の道はなぜかちゃんと刈り払われていた。

 標高1750m地点の池山避難小屋分岐の水場到着。細いながら水はしっかりと出ていてここで500ccを補給。手持ちの500ccと合わせて1リットルあれば問題無かろう。空木平避難小屋前の水場が使える可能性もあるが、涸れていると仮定して水を用意した方が安心だ。

 ここで「遊歩道」と「登山道」に分かれるが、尻無(1920m)で合流するのでどちらを通っても大差ないのは知っており、登山道の方を行く。尾根の右側を巻きながら進むとカラマツ植林からシラビソ樹林に切り替わり、それまで存在していた笹が消える。ジグザグに道を登ると尻無に到着、平坦な場所であり遊歩道が合流、この後は1本道。なおも登ると標高1970mのマセナギ。ここを南に分岐する尾根を少し下ると尻無山で数年前に登っている場所。最初だけ笹があるがナギの縁を通過すると笹も無くなって歩きやすかったな。

 2080m峰手前でそれまで稜線北側にあった登山道は稜線を越えて南側を巻くようになり、その後は2415m峰までほとんど南を巻く。ただし、途中で登山道が崩れた場所があり、そこだけは数年前に新しく稜線上に道を開削している。その区間のみ鎖場が登場する。その道ができたてほやほやの時期に歩いたことがあるが、それと比較して道は踏み固められ、鎖場周辺も岩の上だけでなく岩の縁を通れるようなルートも自然発生しており、登りも下りも鎖を使用しなくても通過可能だ。小ピークを越えた先のステージのような施設もまだ残っていた。ここは展望が開けるがまだガスの層の中。山頂は雲を突き抜けて晴れているといいのだが。ピークを越えると旧道に合流する。

 この後も南を巻く区間が続き、一度尾根上に乗ると今度は北側を巻き、そのまま北斜面を登っていく。この頃には下りの登山者の姿が増えてくる。登りの登山者は途中からはトレラン姿の人ばかりだったような。いつのまにかガスの層を抜けたようで木々に日光が当たるようになった。これは上天気が期待できそうだ。熱雲が上がってくる前に山頂にたどり着けるかな。

 徐々にシラビソの高さが低くなり、避難小屋分岐が登場するとハイマツが混じり始めて森林限界。一気に展望が開ける。伊奈盆地は一面の雲海で、木曾駒を中心とする中ア核心部が島のように浮かんでいる。南アも雲海の上だが南部ほど雲が多く、聖岳は雲の中。八ヶ岳は雲海ぎりぎりでそのうちに沈んでしまった。これより先は高度が上がるほどハイマツの高さが低くなり、いかにもアルプスといった趣になってくる。今朝木曾殿山荘を出たと思われる下ってくるパーティーが多い。登りの登山者はトレランの1人しか確認できなかった。

 巨岩の駒岩を通過、駒峰ヒュッテを通過すると最後のきつい登り。山頂は目の前だが花崗岩が風化した白砂の登山道をジグザグに歩いてもなかなかの傾斜。でも山頂の人が見える距離なのでもうちょっとと自分に言い聞かせて頑張る。

 花崗岩の巨岩の立つ山頂に到着。ようやく西側の展望が開け、雲海に浮かんだ木曾御嶽が大きい。北アは槍ヶ岳より西側が見えていて久しぶりに笠ヶ岳の姿も。あちらも良く晴れているようだ。残念ながらそれより北の山々は木曾駒に隠れてしまっていた。まあ、槍穂が見ればいいか。南アはかなり雲が高くなってきて隠れ気味。富士山は塩見岳の左側にかろうじて頭だけ見えていた。西側は薄い雲海だが山を隠すには充分な雲の量で阿寺山地も雲の下。冬ならば伊吹山くらいまで見えるかもしれないのだが。

 山頂にいるのはトレランナーと思われる人が4人と登山者が1人。いずれも私と同じく池山尾根を日帰りで登ってきた人だ。登山者は早くも下山開始。明日は木曾御嶽だそうだ。好天を祈ろう。トレランナー達も飯を食って写真を撮って下っていった。こちらはしばし横になってお昼寝。寝ている間にガスがかかり、涼しさで目覚めた。まだ雨が降るような雲雪ではないが、既に熱雲が上がってくる時間だろう。もう展望は期待できないので下山開始。

 帰りは避難小屋経由とする。浅く広い谷間を下っていくと、往路の尾根通しのルートと異なり高山植物が花盛り。中心はチングルマでコバイケイソウもかなり多い。勉強のため写真を撮りながら進む。途中、2個所ほど残雪があり、沢には雪解け水が流れていた。これなら避難小屋前の沢も水が流れているだろう。たまには1泊で楽しむのもいいなぁ。避難小屋では2名が休憩中。今日は土曜日なので利用者もいるだろう。その先はニッコウキスゲが多かった。

 尾根道と合流してからは花はぐっと減ってゴゼンタチバナくらい。水場近くまではシラビソ樹林の下りが続く。まだまだ登ってくる人の姿が多い。水場では休憩している人の姿も。これから登ると上で雨に降られないかちと心配。ジグザグの下りは尾根道のショートカットルートで最短距離で駐車場到着。ちょうどトイレの裏が入口になっていた。駐車場はまだほぼ満車。これから日帰組が下山してきて空きが出るだろうが、翌朝はまた満車確実。やはり100名山は違う。

 

山域別2000m峰リストに戻る

 

ホームページトップに戻る